通常の保育園とは違い、院内保育に転職した保育士はおおむね満足している方が多い傾向があります。
一般の保育園と比較してメリットが目立ち、居心地が良いと感じるようです。
具体的にどんな違いがあるのか詳しく見てみましょう!
院内保育はこんなところ
院内保育は病院やクリニックで働いている看護師や医者の子供を預かるケースと、受診者さんの子供を一時的に預かる2パターンがあります。
入院患者がいるような病棟勤務の場合は看護師の勤務に応じて、保育士も夜勤になる可能性があります。
一方、検診のみを行っているクリニックでしたら、毎日決まった時間での勤務となるので夜勤になることはありません。
院内保育と一般の保育園で平均給与がそれぞれ発表されているわけではありませんが、若干、院内保育の保育士のほうが、年収が高い傾向にあります。
月収にすると20万円から22万円程度、ボーナスは45万円から60万円程度のところが多いです。
一般保育との違い
一般の保育園との違いは、下記のような点が挙げられます。
- 病院によっては保育士もシフト制が組まれる
- 一般の保育園より預かる子供の人数が少ない
- 保護者との連携は少ない
- 行事がほとんどない
- 保育士は少人数制
預かっているお子さんが勤務している看護師や医者の子供、あるいは一時的な受診者さんの子供ですから、保護者の方と日頃からじっくりやり取りをしたり、連携することは少ないです。
環境で言うと、0歳児から4、5歳児程度と幅広く受け入れるのが院内保育の特徴です。
看護師やお医者さんの子供でしたら、ある程度の年齢になって、一般の保育園に移るケースが多いのですが、受診者さんの子供は年齢がバラバラ。
同じ空間に様々な年齢の子供がいるため、気をつけていないと4歳の子供が0歳児にぶつかってしまうといった危険性もあります。
院内保育ならではのこと
一般の保育園だと毎日顔を合わせる子供の相手になりますから、その時の体調や機嫌などがすぐ分かったりします。
しかし、受診者さんの子供は毎日違いますから、最初のカウンセリングの時に子供の性格や、その日の体調、トイレや食事を済ませたかなども、その都度聞いておく必要があります。
健診クリニックの場合、1日お母さんやお父さんが診察を受けたとしても、せいぜい2、3時間程度。
短い時間ですから、子供が保育士になつかずに泣いたまま時間が過ぎるという事も多々あります。
また、食事やミルクなどは院内保育で提供するのではなく、預ける保護者の方からの持込によって対応するケースが大半です。
どのように食事を与えているのか、ミルクはどれぐらいの温度が好きなのかといった細かいことも聞いておくと良いでしょう。
院内保育で気をつけたいこと
健診クリニックの院内保育で多いのですが、受診者はせっかく予約をしたので検診を受けたいと思っている親が多いです。
そのため、ちょっと子供の体調が悪かったり、熱があったとしても無理やり預けようとすることがあります。
基本的には37.5度以上の熱があると、他の園児に影響を与えてしまう可能性があるので受診拒否にしていることが多いのですが、それを理解してもらえず、強引に預けようとする親もいるので断るのが大変です。
また一時的に利用するケースが多いので、院内保育施設に対する信頼度がありません。
例えば、預けた時に泣いていなくても、迎えに行った時に子供が泣いているとそれだけでクレームをしてくる親もいます。
あるいは子供がご飯を食べなかったりすると、なぜ食べさせないのかといったクレームをする親も・・・。
親との信頼関係が生まれていない状況で、いかに納得してもらうかというのも院内保育ならではの難しさです。
ただ、院内保育はその時限りで預かることが多いので、そんなに多くは望まないと考える親も多いです。
何かクレームがあったとしてもその後、引きずるようなことはないので毎日、気持ちを入れ替えて業務に携わることができます。
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