- 2020-3-22
- 飲食業の転職
私はこれまで、飲食店の新規OPENを中心に、アルバイト、店長、エリア統括、本部職と様々な立場で携わってきました。
個人経営店から、30店舗以上展開する宅配専門FC店、ショッピングモール内フードコートの飲食店、全国展開する大手FC珈琲店と、飲食店でも幅広いジャンルの裏側を、実際肌で感じてきました。
その中には、昨今騒がれているような、ブラック体質な飲食店も、ホワイトカラーの飲食店もどちらも存在していました。
今回は、経験して知った飲食店における大事なポイントをお伝えしていきましょう。
ブラック飲食店とホワイト飲食店それぞれの特徴
まずは、ブラック飲食店とホワイト飲食店の特徴について、経験値から掘り進めていきましょう。
ブラック飲食店での悲劇
ブラック飲食店にいた当時は、ブラックであることを自覚していませんでした。
管理者として携わっていたことも影響したでしょうし、それが当然だと思っていたからです。
当時を振り返ってみると
- サービス残業・サービス出勤
- 少ない休日
- 離職率の高さ
- 慢性的な人手不足
- 長時間勤務
などがありました。
ここでは最終的に体調を崩し、退職する結果となりました。
離れてみれば原因は見えてくるのですが、雇用する側の考え方を事前に知っておくことが一番重要だと感じます。
ホワイト飲食店での感動
ホワイト飲食店と出会ったのは、ブラック飲食店を退職した後でした。
全国展開する大手企業の研修に、新規OPENのため2ヶ月ほど参加したのですが、明らかに飲食店への印象が変わりました。
- 楽しそうに仕事をするスタッフが多い/li>
- お店でのトラブルが少ない
- たくさんのスタッフが在籍している
- 管理者でも休日がしっかり取れる
- 休日にスタッフがお客様で来店する
などすべてが新鮮で、楽しい職場だったことを覚えています。
飲食店勤務における大事な3つのポイント
では、ブラック飲食店とホワイト飲食店は一体何が違うのでしょうか?
ここからはホワイト飲食店の良い点を参考に、大事なポイントを3つにまとめていきます。
①従業員満足度が高い
まず一番驚いた事は、スタッフの笑顔の多さでした。
最初は、やらされ仕事だと斜に構えてみたりもしたのですが、実際、時間が経つにつれて謎が解けていきました。
多くのスタッフが、働いているお店のファンとして、仕事を心から楽しんでいるのが原因のようでした。
さらに、「ありがとうございます」が自然と飛び交い、細かいコミュニケーションも職場全体に行き届いています。
休憩や、残業に関しても徹底していて、全スタッフに聖域なく休憩時間が与えられていました。
休憩時の食事や、飲み物も従業員価格で提供していることも、要因の一つでしょう。
笑顔を作るトレーニングや、新人研修も丁寧に行われていたのも印象的でした。
それぞれが結果として、離職率を減らし、スタッフの定着率を高め、人材不足を解消する好循環が産まれます。
そして、スタッフが仕事が休みの日でも、お客様として行きたいお店になり、友人・知人・家族などを通して自然な口コミが広がっていくのだと思います。
従業員満足度の追求は、ホワイト飲食店に欠かせない最大の要素です。
②顧客満足度が高い
従業員満足度が高い飲食店は、顧客満足度も高くなります。
常に新しいメニューや、新しいサービスを取り入れていくことも、もちろん大事なことかもしれません。
しかし、例えば、ニコニコして「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」と言ってくれるお店と、そうでないお店を想像してみてください。同じ料理を食べた時に、また同じ金額を支払う時に、どちらの印象が良いでしょうか?
例えば、スタッフがお水をこぼして「大変申し訳ございません」「すぐに新しいおしぼりとお水の交換をいたします」と言われたらどう感じるでしょうか?
一見当たり前のことかもしれませんが、そうでない飲食店が大変多いのも現実です。
お客様がリピーターに繋がるか繋がらないかは、トラブル対応時に決まることが大半です。
メニューや小手先だけ変えるのではなく、基本的な接客や、言葉遣いなどにお客様は居心地の良さを感じます。
前述したように、従業員満足度が高ければ、それだけ気配りができるサービスへとつながっていきます。
飲食店において、従業員満足度と顧客満足度は、密接に関係していることがわかります。
③一人に仕事を背負わせない工夫
ブラック飲食店の特徴の一つに、店長や管理者の残業の慢性化が挙げられます。
原因として、人件費のカット分を利益に上乗せする慣習があることや、仕込み、発注、在庫管理、シフト管理、売上管理など多くの業務を、営業時間後にやらざるを得ない環境になっていることが多々あります。
飲食業がブラックになりやすい理由についは、下記ページで解説してますので、参考にどうぞ。
ホワイト飲食店では、アルバイトスタッフでも、簡単な仕込みや、発注業務、在庫管理はしますし、やらせるようにしています。
役割分担と、仕組みづくりが重要であり、一人に仕事を背負わせすぎることが、長い眼で見てリスクになることを理解している証拠だと言えます。
エリアマネージャーが細かく各店舗を巡回し、店長や管理者との意見交換、情報共有を欠かさないことも、負担軽減に大きく貢献していると感じました。
店長・責任者の定着率の高さも、ホワイト飲食店の大きな特徴です。
飲食店の種類や規模によっても、残業時間は異なります。詳しくは下記のページを参考にどうぞ。
まとめ
今回、ブラックとホワイトを経験したから知ることができた、大事なポイントを3つお伝えしました。
飲食店への転職を考えた場合、誰しもがホワイト飲食店に身を置きたいはずです。
私の色々な経験が皆様のお役に立てば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
著者プロフィール
ひもん
全国各地で飲食店の新規OPENなどに携わり、その成功と失敗のノウハウを生かし様々な立場で、様々な視点で、将来の飲食店のあり方と向き合いながら現在に至る。
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