- 2020-5-6
- 介護士の転職
介護職は、離職の多い仕事。
その理由の一つに、働く女性が、仕事と家庭を両立しにくいことが挙げられます。
「介護の仕事が好きで続けてきたけど、子供ができてから子育てとの両立が難しくなり、介護職から離れてしまった」といった例も後を絶ちません。
そこで今回は、お母さんが働きやすい介護施設や、両立できる施設に就職するためのポイントなど紹介していきます。
家庭との両立を目指すお母さんの、介護職探しの参考にどうぞ!
残業に夜勤。介護職と家庭は両立できない!
- 理由1.お母さんは時間に縛られる
- 理由2.介護職は残業が多い
- 理由3.交代制勤務で不規則な生活になる
- 理由4.通常業務以外も多い
理由1.お母さんは時間に縛られる
介護職の女性が、結婚出産後、復帰が難しく介護職から離れてしまうことはよくあります。
お母さんは、子育てや家事などで非常に忙しい。
子供を保育園などに預ける場合、時間にも縛りが出てきます。
お母さんは、勤務時間やある程度自由になる休日など、様々な条件がクリアできないと、現場復帰は難しいという現実があります。
理由2.介護職は残業が多い
介護職は、残業が多い職種。
例えば、業務時間内は、食事、排泄、入浴などの実際の介護業務だけで手一杯。
記録など事務的な業務は、定時を過ぎてからでないとできないこともあります。
また、利用者本位が介護の仕事の基本ですから、利用者のペースに合わせて介護したり、ゆっくりとお話しを聞いてあげたりと、スタッフのペースで仕事をするのは難しいことも。
介護の仕事に就くなら、ある程度残業は覚悟しておくことが必要です。
理由3.交代制勤務で不規則な生活になる
宿泊のある施設には、交代制勤務があります。
例えば通常の日勤に以外に、
- 夜間のケアや巡回を行う夜勤
- モーニングケアのための早出
- イブニングケアのための遅出
など複数の時間帯の勤務があります。
介護施設では、利用者の生活を24時間休みなくみていくので、複数の勤務形態が必要になり、そこで働くスタッフは、どうしても不規則な勤務となりがちです。
理由4.通常業務以外も多い
その他日常業務以外でも、残業が必要になることも少なくありません。
- 委員会活動
- 施設内での勉強会
- 行事の準備や開催
- 研修会
など様々な通常業務外の活動があります。
このように介護職は、家庭で忙しいお母さんが働くには、ちょっと難しい職種となっているのです。
残業や夜勤の少ない介護の職場は?
ではここで、数ある介護職の中から、比較的残業や夜勤が少なく、お母さんでも働きやすい職場を紹介していきます。
- デイサービス
- ホームヘルパー事業所
- 居宅介護支援事業所(ケアマネジャー)
- サービス付き高齢者住宅
1.デイサービス
まずはデイサービスです。
デイサービスとは、介護認定を受けた方等が、自宅で生活できるように、日中短時間のサービスを提供する施設です。
デイサービスでは、送迎、入浴や食事、機能訓練、レクリエーションなどのサービスを提供します。
デイサービスの特徴としては、日中のサービスで、夜間のお泊まりはないので、スタッフには夜勤がない点があげられます。
また、午前中から夕方までのサービスを提供していることが多いので、早出や遅出といった勤務もあまりありません。
夜勤など交代制勤務がなく、ある程度規則的に働くことができる点で、デイサービスはお母さんにオススメです。
2.ホームヘルパー事業所
ホームヘルパーは、自宅で生活されている方の居宅を訪問し、家事などの生活援助や、入浴や排泄などの日常生活の介護を行うお仕事です。
ホームヘルパーは、日に数回利用者の居宅を訪問し、訪問先で介護を行いますが、1回の滞在時間は1時間程度の場合が多いです。
非常勤で就職すれば、訪問先へは、自宅から直接行くこともできるので、仕事と仕事の間で、子供の送迎や自分の家事が行えます。
ただ、一日通して仕事をするわけではないので収入は低めで、収入よりも家庭を優先したい場合にオススメの職種となっています。
3.居宅介護支援事業所(ケアマネジャー)
ケアマネジャーは、利用者が介護保険のサービスを受けられるように、サポートするお仕事です。
具体的には、ケアプランの作成、サービスの連絡調整、担当者を集めて会議等を行います。
仕事時間の多くは、ケアプラン作成など事務作業に費やされることが多く、実際の介護をすることはありません。
他の介護職では、チームで仕事をすることが多いので、自分の都合で休みを調整することが難しいですが、ケアマネジャーは、一人で事務作業することが多く、勤務時間の自由度は高いです。
ケアマネジャーには、子供の予定などに合わせて休みをとる、残業する日を調整できるなどのメリットがあります。
4.サービス付き高齢者住宅
サービス付き高齢者住宅とは、一般的に、介護の必要度の低い高齢者が入居する、高齢者専用の住宅といった位置付けになっています。
また、デイサービスが併設されている場合も多いです。
サービス付き高齢者住宅に入居している高齢者は、他の介護施設の入居者に比べ、介護の必要性が低い場合が多いので、ある程度スタッフのペースで仕事ができ、残業が少ない傾向があります。
ただ職場によって夜勤があるため、事前に確認が必要です。
では、どうすればこのようなお母さんが働きやすい施設に就職できるのでしょうか?
両立できる施設に就職するためのポイント!
家庭と仕事を両立できる職場へ就職するためには、いくつかのポイントがあります。
- 両立できる勤務時間帯の仕事を探す
- 両立を優先するならパートがオススメ
- 残業が多い可能性の高い施設は避ける
- 夜勤のある部署への移動がない施設を選ぶ
- 常に求人が出ている職場は避ける
ポイント1.両立できる勤務時間帯の仕事を探す
重要なのは、両立できる勤務時間帯の仕事を探すことです。
これまで説明した通り介護の仕事は、夜勤などの交代制勤務があったり、残業があったりと、就職先によって終業時間が大きく変わってきます。
そのために、まず夫も含め家族の状況を踏まえて、自分が働ける時間帯はどこなのか明確にしておきましょう。
時間を明確にしたうえで、例えば、
- 日中にまとまった時間が取れるならデイサービスの介護職員
- 家事をしながら、空き時間がいくつかとれるならヘルパー
- 夜の方が働きやすいならサービス付き高齢者向け住宅で夜勤専門の介護職員
といったように、自分に合った就職先を探していくようになります。
ポイント2.両立を優先するならパートがオススメ
家庭と仕事を両立したいなら、特に子供が小さい間は、パートでの就職をお勧めします。
常勤だと、
- 小さい子供の保育園の送り迎えなどの時間がとり辛い。
- 子供が体調を崩したとき仕事を抜けにくい。
- 委員会活動や勉強会など、通常業務以外の出勤が多い傾向にある。
- 土日や祝日など家族が休みの時に、出勤しないといけない場合がある。
など、家庭との両立が難しくなる点がいくつもあり、あまりオススメできません。
パートなら事前に相談しておけば、就業時間の調整や急な休みの取得がしやすく、通常業務以外の仕事も少ない場合が多いので、常勤職員よりは、両立しやすいです。
ポイント3.残業が多い可能性の高い施設は避ける
介護施設には、施設の種類によって、比較的残業が多い施設と少ない施設があります。
ここで、残業が多いとよく言われる施設を紹介します。
特別養護老人ホーム | いわゆる介護施設です。 介護度が重度の方が多く入所されており、日中は実際のケアが忙しいことが多い施設です。 行事なども行うので、通常業務以外の仕事も多めです。 |
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介護老人保健施設 | こちらも重度の方が多い施設です。 特別養護老人ホームと同じような理由で、残業などが多い施設です。 |
グループホーム | 認知症のある方が集団で生活する施設です。 上記2施設に比べると軽度の方もいらっしゃいますが、共に家事をするなど、利用者のペースで暮らす施設なので、どうしてもスタッフは残業が増えてしまいます。 |
このような施設は、両立が難しいので、避けた方が無難かもしれませんが、就職するなら、面接の時に残業の有無をしっかりと確認しておきましょう。
ポイント4.夜勤のある部署への移動がない施設を選ぶ
家庭のあるお母さんだと、夜勤は難しいですよね?
夜勤を避けるために、デイサービスやヘルパーの仕事を選ぶ人も多いのではないでしょうか?
でも、失敗例としてよく聞くのが、「デイサービスに就職したのに、夜勤のある施設への異動を言い渡された」というものです。
特別養護老人ホームや有料老人ホームなどでは、デイサービスを併設しているところもよく見かけます。
このような施設のデイサービスに就職すると、デイから施設勤務への移動もあり得るのです。
夜勤をしたくないなら、デイサービスを併設している施設を避けるか、就職する前に、夜勤のある施設への移動はないか確認をしておきましょう。
ポイント5.常に求人が出ている職場は避ける
常に求人が出ている職場は、職員の入れ替わりが激しい傾向があります。
入れ替わりが激しい職場は、残業が多かったり、人間関係が悪かったり、何らかの原因があるもの。
このような職場は、家庭との両立が難しいこともありますが、それ以前に職場として働きにくい可能性も十分に考えられます。
基本的に、常に求人が出ているような職場は避けのるが懸命でしょう。
まとめ
- 介護の仕事は、残業や通常業務以外の業務、交代制勤務など、お母さんが家庭と両立するのが難しい職場になっている。
- 介護関係の仕事の中で、デイサービス、ホームヘルパー、ケアマネジャー、サービス付き高齢者住宅の介護職員などは、比較的家庭と両立しやすい。
- 家庭と両立しやすい施設に就職するポイントは、
「自分の働ける時間帯をしっかりと把握しておく」
「子供が小さい間はパートを選ぶ」
「残業が多い傾向にある施設は避ける」
「常に求人が出ている職場もなるべく避ける」
などがある!
今介護職の求人は非常に多く、お母さんが両立できる施設も必ずあります。
今回紹介したポイントを参考に、自分に合った施設に就職し、家庭との両立を目指しましょう!
参考リンク
下記ページにて、介護士におすすめの転職サイトを紹介してますので、参考にどうぞ。
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